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ビジネス目標達成を実現する「傾聴力」のススメ

第100代総理大臣 岸田文雄氏も自らの特徴と位置づける「聞く力」。

少し前までの時代は“背中で引っ張る”いわゆるアウトプットが強いリーダーが強く求められていました。

しかし現代においては「傾聴力」を持つ人こそがリーダーにふさわしい、という意見も強くなっています。

「傾聴力」はビジネスの現場においても大きな意味を持ち、リーダーに限らず、多くのビジネスパーソンに期待されるスキルです。

弊社もお客様とのコミュニケーションを通じて仕事をすることが多いため、非常に重要視しているスキルの一つでもあります。

そこで、今回はこの「傾聴スキルがもたらすメリット」と「傾聴スキルを身に着ける方法」について解説いたします。

そもそも「傾聴」ってどんなことを指すの?

経済産業省が「職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事するうえで必要な基礎的な能力」として提言している「社会人基礎力」の要素にも、「傾聴力」が含まれています。

最近になってよく聞かれるようになった「傾聴」という言葉ですが、具体的にどういったことを指しているのでしょうか。

「傾聴」を辞書で調べると「(耳を傾けて)熱心にきくこと。」と書かれています。

より詳細にかみ砕くと、以下のようになると個人的に考えています。

傾聴とは、相手のいうことを否定せず、耳も心も傾けて、相手の話を「聴く」会話の技術。
相手に共感し、信頼していると示すことを意識して行うことである。

相手の話をよく理解し、気持ちを汲み取り、共感することで、相手の本心や気づいていなかった意見引き出すことができます。

傾聴スキルがもたらすメリット

傾聴スキルを身に着けることで得られるメリットは大きく下記の2つです。

  1. 相手の伝えたいことを深く理解できる

  2. 同僚やクライアントと良好な信頼関係を築くことができる

  3. 情報を正確に伝達できる

これらのメリットを最大限に生かすことで、ビジネスパーソンとして信頼されるだけでなく、ディスカッションが深まりより良いアイディアを導けるようになります。

では、一つ一つのメリットについて詳しく解説します。

相手の伝えたいことを深く理解できる

社内外での商談・交渉では、相手の真意を理解して、円滑にコミュニケーションを進めたい場合、傾聴スキルは欠かせません。

相手の意見や考えを聞き取る際、結論だけでなく、そこに至るまでの経緯や理由を把握できれば、相手の要望に寄り添った提案ができます。

表面的な情報ではなく、相手の置かれている立場や状況を把握することで、話の内容の判断ができるようになります。

同僚やクライアントと良好な信頼関係を築くことができる

「傾聴」を意識したコミュニケーションでは話を遮らずに、きちんと聞いてくれる人という印象を相手に与られます。

これにより安心して話ができるビジネスパーソンとして、信頼を生むことができるでしょう。

徐々に打ち解けていくと、互いにリラックスし、より深い話がしやすくなり、本質的な議論を行えるようになります。

情報を正確に伝達できる

傾聴力が高ければ、バイアスをかけずに相手の発言の背景までしっかり分析してから返答するようになり、「認識のズレ」が少なくなります。

情報を正確に伝達できるビジネスパーソンは、仕事上のミスがなく信頼できる人材として重宝されます。

「傾聴力」を鍛えるトレーニング

ここまで傾聴スキルの重要性やメリットについて話してきましたが、改めてお伝えすべきことがあります。

それは「傾聴力」とは、才能のように生まれつき備わっているものではないということです。

傾聴スキルは「スキル」とあるように、トレーニングによって高めることのできます。

そこで、この章では傾聴スキルのトレーニング方法について簡単にご紹介します。

①まずは話を聞こうと意識する
言葉の表面だけでなく「相手は何を言おうとしているのか」を考えながら耳を傾けることです。

②価値観の違いを否定しない
傾聴力は、相手に寄り添い、否定せずに相手の話を受け止めることを心がけます。相手の考え方を批判せず、受け止めて聴くことが、傾聴力では大切です。

③共通点を見つけて肯定する
肯定によって承認欲求が満されたりすると、人は相手に対して親近感を持ちやすくなります。

④沈黙に慣れる
沈黙に焦って自分からどんどん話してしまうと、相手の話を聴くことができなくなります。
相手の話す言葉を聴こうとすれば、自分が話し出さないことで沈黙の時間も生まれます。
はじめは気まずく感じるかもしれませんが、話しているうちに自然と生まれる沈黙は問題ではありません。

⑤質問力をつけて話を広げる
相手が話したいことについて質問すれば、気持ちよく話すことができ、自然と会話が広がるのです。
「自分の話に興味を持っている」という実感を与えることで信頼関係を構築することができます。

⑥自分の感情を伝える
感情を、言葉・表情・身振り手振りを併せて伝えることは、相手に対する共感につながります。
共感することで、相手は話を受け止めてもらえていると感じ、信頼感を生みます。

⑦相手の動きを真似するミラーリングを意識する
人間には、相手の動きを鏡のように真似すると、相手が自分に好感を持ちやすくなる心理的な作用があります。
相手が笑ったら自分も笑い、相手が飲み物を飲んだら自分も飲むなど、動きを自然に真似してみましょう。

⑧相手の言葉を繰り返すバックトラッキングを意識する
バックトラッキングは「おうむ返し」ともいい、相手の言葉をそのまま繰り返すことです。
相手の言葉を繰り返すことで、相手は自分の言葉を聞いてもらえていると感じやすくなります。

⑨相手の言葉を言い換えるパラフレーズを意識する
パラフレーズとは、相手の言いたいことを要約して返すことを指します。
相手の言葉を自分の言葉にかみくだいて言い換えることは、内容をよく理解していなければできません。
パラフレーズを使うことによって「自分の言葉を理解しようとしてくれている」と受け取ってもらえるので、もし言い換えた内容が違ったとしても好感を持って教えてくれます。

傾聴スキルを身に着けて、信頼されるビジネスマンになろう!

今回はビジネスのシーンで役立つ傾聴スキルのメリットと身に着けるトレーニング方法を紹介しました。

お客様や同僚、上司など様々な人とコミュニケーションをとるうえで、傾聴スキルがあると、あらゆる人間関係がスムーズになります。

コミュニケーションが円滑だとそれだけで相手から好印象を持たれますし、その結果として仕事の相談や引き合いを受けることも増えるはずです。

身に着けて絶対に損をしない傾聴スキル、ぜひこの機会にマスターしてみてはいかがでしょう?

Written By T・I

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