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リスティング広告の試算を作るには「クライアント様の事情を理解するのが大事!」というお話

意外と求められるシーンが多いリスティング広告の試算。果たしてその存在意義とは??

広告代理店として、クライアント様とやり取りをする中で度々「リスティング広告の試算(シミュレーション)を出してください」といわれることがあります。
 
お客様からは気軽に「シミュレーションをください!」といわれることが多いのですが、試算をするにあたっては気を付けるべきことが多く、意外と神経を削る作業になります。
(見積もりを作れ!というのと似たような感じですかね)
 
その一方で試算を作ってもその内容について振り返ったり、フィードバックをいただくケースが少ない、ということもあり「本当に試算を作って意味があったのかなぁ?」と感じることもあります。
 
このように代理店側からの目線においては「本当に意味があるのか?」「意外と大変なんだよなぁ」と感じられることの多いリスティング広告の試算ですが、クライアント様側の立場に立ってみると、代理店が想像する以上に重要な資料なのです。
 
そこで、今回の記事では、以下の点についてご紹介します。

  • なぜ、リスティング広告の試算をお客様は求めるのか?

  • 試算を作成する際に気を付けるべきこと
     
    この記事を読めば、リスティング広告の試算がいかにお客様とのコミュニケーションにおいて重要なものになるかが理解できるでしょう。

なぜ、リスティング広告では試算を求められるのか?

すでにお付き合いのあるクライアント様がリスティング広告の試算をご希望されるケースは、下記の2つのケースが多いと思います。
 
理由①費用対効果のチェック用に社内決裁の資料として使う
理由②どこまでCVを増やせるか、上限を把握したい
 
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

理由①社内稟議の資料として使うケース(これが大半)

まず考えられるのは、クライアント様の上席の方に説明する「社内稟議」の際に使うケースです。
 
意思決定にかかわるレイヤーの方は「投資とリターン」に対して強いこだわりをお持ちであるケースが多いです。
 
そのため「広告予算に対してどれほどの効果が見込めるのか?」という情報がなければ、社内決裁をクリアできません。
 
こういった試算の場合は「投資額とリターン(CV・CPA・ROAS)」について、ある程度現実的・妥当性のある数値が望ましいでしょう。
※現実的・妥当性があるとはいえ試算する以上は成果へのコミットが求められます。
 
そのため、見積もりの根拠となる数値は、過去の運用データを中心に組み立てるケースが多くなります。

理由②どこまでCVを増やせるか、上限を知りたい!というケースでも求められることがある

「広告費を投下することで、どこまで成長させられるか?」というややアグレッシブな試算のご依頼を頂戴することもあります。
 
こういった依頼を頂戴するときの背景としては、社内稟議のためというよりは「市場・自社のポテンシャルを知りたい」という、どちらかというとリサーチ的な背景でご依頼いただくことが多いです。(最終的には稟議の材料になりますが…)
 
そういった背景から、これらのご依頼を頂戴した時には過去の運用データをもとに見積もるよりは、既存の枠を少し超えるような範囲まで目を向けて試算を作成すべきでしょう。
 
具体的には、現在配信していないKWを追加しての試算や、競合企業の出稿量を調査したうえでの試算になります。
 
上記のような数値を見積もるには、管理画面の過去データの数値だけでは完結しません。
 
調査ツールの使用や各媒体社へのヒアリングなどが必要になるため、それなりにコストがかかることが多いです。

リスティング広告の試算を作るときに気を付けるべき3つのポイント

試算作成依頼の背景を理解したところで、実際に試算を作成するときはどんなことに気を付けるべきでしょうか?
 
そのポイントは下記の3つです。

  1. 検索需要の上限を意識する

  2. 流入数とCVRは反比例する傾向がある

  3. お客様が何を知りたいか?求めているか?を意識して作成する

それぞれについて少し説明しましょう。

①検索需要の上限を意識しよう

試算を作成するときには現在の運用データをもとに作成することが多いですが、その際に気を付けるべきことは「検索需要には上限がある」ということです。
 
「現在の広告表示回数が月50万あるから、予算が倍になれば表示回数が100万になって、クリックも倍以上になる!そうなればCVも倍以上になる!」というわけにはいきません。
 
1か月あたりの検索回数には、ある程度のところに上限・天井があるためそれ以上のImpは発生させようがありません。
※ディスプレイ広告で認知施策を打つなどの下準備があれば少し検索需要が上振れる可能性もありますが、マーケットを根底から変えるほどのインパクトはないでしょう。
 
検索需要の天井を意識しつつ、インプレッションシェアやクリックシェアの目標を加味して試算を作ると、より精度の高い試算を作成できます。

検索ボリュームは無尽蔵には増えない!天井を意識して試算を作ろう

②流入数とCVRは反比例する傾向がある

入数(クリック数)が増えればそれに比例してCVも増加する、と考える方もいますが決してそんなことはありません。
 
流入数が増えると、検討度合いの低いユーザーからの流入も増える傾向があるので、ある程度のところからはCVRが低下するケースが多いです。
 
仮に出稿KWやターゲティング設定を変えていなかったとしても、ある程度の流入数を超えるとCVRが伸びなくなるポイントが出てくるのです。
 
いわゆる「無駄クリック」というものですね。
 
これらの閾値を事前に割り出すことは難しいですが、上記を加味できるとより精度の高い試算ができるでしょう。

③お客様が何を知りたいか?求めているか?を意識して作成する

算の実際の調査・作業フェーズの前に、より重要なポイントがあります。
 
それが「お客様が求めている情報・欲しがっている情報は何か?」ということを把握することです。
 
先にもお伝えしたように「試算を作ってください」というお客様からのご依頼の背景には、いろいろな事情があります。
 
その依頼の意図を十分に把握してから作るか、機械的にテンプレで作るか?でクライアント様からの満足度は大きく変わります。
 
クライアント様とのコミュニケーションをおろそかにせず、丁寧にやり取りをすれば意図からズレなくなります。
 
広告運用者であっても、円滑な仕事を実現するにはコミュニケーションスキルが重要になってくるのです。

精度が高く満足度の高い試算は丁寧なコミュニケーションから生まれる!

まとめ

  • 試算を求められたときはその背景・意図を把握しよう

  • 検索需要や流入とCVRの関係を加味して試算を作ろう

  • 良い試算作成にはコミュニケーションが必須

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この記事でも紹介したように、リスティング広告の試算は代理店側からすると考えることが多く、コミュニケーション面でも負荷がかかる業務となっています。
 
しかしながら、クライアント様からすれば業務を円滑に進めるうえで非常に重要な資料になることも事実です。
 
私たちNTTデータ・スマートソーシングでは、丁寧なヒアリングを通じて、貴社のご事情に沿ったリスティング広告をはじめとした集客プランを作成しています。
 
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それではまた次回!

Written by K・M

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